学校紹介About Us

学校長のメッセージ

人との出会い、冒険から、強さやさしさが生まれる

神奈川大学附属中・高等学校は建学の精神にもとづいた教育、そして人間性豊かにのびのびとした校風を維持しながら、先進的な教育を取り入れ、常に学び続ける学校でいたいと思っています。生徒、教職員一人ひとりが、自分の才能や可能性を引き出し伸ばすため、自らが環境に働きかけ、より次元の高い学びの場になるよう心がけています。

これからの社会はこれまでの体制や枠組みが外れ、自分の殻をやぶり、空を飛び、海を渡り、国境を越えて、情報、お金、商品などすべてがボーダレスに限りなく広がっています。一方で、その社会は激しい競争原理につながっており、格差を生み出してしまう先行き不安な社会です。こうした社会に生きることは大変です。こころが閉塞して意気地がなくなりそうです。いままでは、制度や枠組みの中でそっと静かに居場所を見つけ人の言いなり通りにしていれば普通でいられたのに、いまはその制度や枠組みそのものがぐらついています。

こうした世界に生きる世代に多くのスキルを獲得することが求められています。
本校は多様性についてしっかりと認識をもち知性を持って考えて行動することを生徒育成の根本としています。多様性は平等の考えと強く結び付いています。平等とは個々の存在に対して等しく価値を置くということですから、一人ひとりは違っていてよいし、さまざまな一人ひとりについて、同じでいてほしいとおせっかいを焼く必要もありません。自分と違う他者を認め、他者に配慮し、思いやり、尊敬の心をもつことが、個人や集団に大きな価値を与えると考えています。

本校の教育方針、自らが主体的に考え、判断し、行動する人、は自立した人間です。たとえば、周りから助言を繰り返し求められ支援や協力を求められる人。そういう人が自立した人間だと、私は思います。集団の中で、多くの他者に取り囲まれている状況で、自分の限界をはやく感じ取り、他者から自分にない多くを学び、自己を相対化できる人が自立することができると思います。

共学共修、カリキュラムに性差をつけないこと、そして多文化理解・他者理解のための校外学習や海外研修は、豊かな個性を認め合う多様性を大切にしてきた表れです。

多様性は人との出会い、冒険の中に見つかります。そして、冒険には失敗がつきものです。結果に一喜一憂しないで、低いところに居座らず、高い山に登り、はるか遠くの雄大な景色を見渡すような大きな気持ちをもった生徒に成長するよう見守りたいと思います。そして、一度や二度、三度、それ以上の失敗にも、心折れずに次の問いをみつけようとする強い気持ちをもつ生徒に成長するよう見守ります。

最後に、本校の大きな特徴の1つに「異文化理解」と「共生の理解」をめざす校外学習、海外研修があります。この学習活動は、自分の日常生活や生活環境をとらえ直し、常に世界への視野と世界の中の日本という視座から現代の社会と世界を考え、行動できる人間を育成するのための重要な教育活動の一つと考えています。またこの学習活動は、創立者米田吉盛先生の「海は世界を結ぶ」という視野に通ずるものと考えています。

教科学習と特別・課外活動は、本校の教育の両輪です。さまざまな学習体験の中でしっかり自分をみつめ、自己実現ができるようサポートする教育の場、それが神奈川大学附属中・高等学校です。

神奈川大学附属中・高等学校
学校長 中野 宏一

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