入学案内Guide

入試出題ポイント

国語

出題の基本方針

文章のジャンルに左右されない基礎的な読解力を、設問ごとの難易度の差によって段階的に測っています。
2022年度入試まで実施していた200字で意見文を書く大問の代わりに、2023年度入試から、思考力を測る設問(「本文について生徒が話し合った」「本文の内容を図にまとめた」など)を大問2・3に1問ずつ設けています。

出題内容と学習のポイント

出題内容(2024年度)

大問 第1回入試 第2回入試 第3回入試
1 漢字の書き取り 8問 漢字の書き取り 8問 漢字の書き取り 8問
2 清水義範『「大人」がいない…』
4,000字(本文6,900字)
論述なし
真山仁『“正しい”を疑え!』
3,600字(本文7,200字)
論述1題
広田照幸『学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか』
4,300字(本文7,000字)
論述1題
3 こまつあやこ『雨にシュクラン』
4,600字(本文7,400字)
論述なし
森絵都『アーモンド入りチョコレートのワルツ』所収「子供は眠る」
3,300字(本文7,500字)
論述1題
朝比奈あすか『君たちは今が世界』
3,200字(本文5,500字)
論述1題

※第2問;説明的な文章の読解 第3問;文学的な文章の読解

学習のポイント

漢字の書き取り:
言葉自体を知らないと、同音同訓異字を書いてしまいます。書き取りの回数を重ねること以上に、覚えた言葉を日常で使ってみて意味を体にしみこませることが重要です。
説明的な文章の読解:
設問には「本文のここからここまでの内容を理解しているかどうかを確認する」という分担があります。本文を話題で区切っていくことからはじめましょう。直前の表現ばかりに目を向けてはいけません。
文学的な文章の読解:
人の気持ちには、その原因となった出来事や他者の発言が影響しています。そういう観点で主人公たちの様子を追うようにしてください。

〈注意〉2024年度入試より、第1回入試のみ「論述問題は出題しない」に変更しました。その分、難しめの選択問題も正解する力が重要になります。

受験生へのメッセージ

漢字は小学校の学年別漢字配当表に示されている漢字から出題されます。4年生配当以上を重点的に勉強するとよいでしょう。画数が変わると正解にはならないので、一点一画、丁寧に書きましょう。文章全体を見渡して整理する目と細部を逃さず読み込む目を同時にもてるように、日常的に意識してほしいです。

算数

出題の基本方針

算数は筋道を立て、根気強く問題を解いていく教科です。本校では、基本的な計算力があり、課題にしっかり取り組み、最後までねばり強く問題を解く姿勢をもった生徒に入学して欲しいと考えていますので、そのような力を測る問題作りに努めています。そのため、各日程とも問題の難易度は基本~標準レベルで設定しています。

出題内容と学習のポイント

出題内容(2024年度)

大問 帰国生入試 第1回入試 第2回入試 第3回入試
1 計算問題(5問) 計算問題(4問) 計算問題(4問) 計算問題(4問)
2 小問集合(6問) 小問集合(6問) 小問集合(6問) 小問集合(6問)
3 図形(立体) 図形(平面) 規則性 図形(平面)
4 割合と比(グラフ) 割合と比 図形(平面) 規則性
5 条件の整理 条件の整理 条件の整理 割合と比(グラフ)
6 割合と比(グラフ) 割合と比(グラフ) 条件の整理

学習のポイント

計算問題(大問1):
毎日計算練習をすることも大事ですが、「効率よく」「正確に」計算できるようにすることも大切です。時には「暗算」の訓練をしてみるのも、計算力アップに繋がると思います。
小問集合(大問2):
過去問はもちろんのこと、市販の問題集でも「よく見かける」タイプの問題が多いですから、まずはそのような問題集を解いて「考え方、計算の基礎・基本」を身につけてください。
思考力を問う問題(大問3~6)
解答の暗記ではなく、なぜそうなるのか理由を考え、根気強く答えを導く訓練が必要です。正しい筋道を立てるには、まずは思考を整理すること。そして、そこで出てくる新しい問いにさらに向き合いながら、考え方をブラッシュアップしていくこと。長い道のりかもしれませんが、日常の生活の中でそれを意識して過ごすことで、論理的な思考力が身についてくるものだと思います。

受験生へのメッセージ

算数では確かな計算力をつけるのはもちろんですが、文章題を考えるときにいくつかの考え方ができることが大切です。日頃より「思考力」に磨きをかけて入試に臨んでください。

合格するための「しっかり」5か条 ~算数入試対策~

  1. 基本的な計算力をしっかり身につける(毎日、計算練習をする)。
  2. 平易~標準的な文章問題を繰り返し解いてしっかり自分のものにする。
  3. 基本的な図形の性質をしっかりおさえ、図形の問題に慣れておく。
  4. 1~3に取り組むためのノート作りをしっかりする。
  5. 頭と手をしっかり使う(式、図、グラフを正しく書く)。 

理科

出題の基本方針

物理、化学、生物、地学の各分野から出題します。どの分野も実験や観察、生活の中で見られる現象をもとにした問題です。
知識を問う問題の他、文章や図から読み取る力はあるか、情報を整理して解答を導き出す力はあるかを確認する問題も出題します。

出題内容と学習のポイント

出題内容(2024年度)

大問 第2回入試 第3回入試
1 ふりこ(物理分野) てこ、てこを使った道具(物理分野)
2 金属と水溶液(化学分野) 水溶液の性質(化学分野)
3 動物のからだのつくりとはたらき(生物分野) 植物のからだのはたらき生き物のくらしと環境(生物分野)
4 プレートと地震、火山、月と太陽(地学分野) 地層と星座(地学分野)

学習のポイント

物理分野:
身の回りにある道具や装置が、どのような仕組みになっているのかを考えられるように意識してみてください。教科書に掲載されている「発展」的な内容にも目を通し、理科で学んだ法則や原理との関係を考える習慣を身につけましょう。計算問題にも対応できるように、過去問を利用して練習をしておきましょう。
化学分野:
知識問題はもちろんのこと計算問題も出題されます。比や割合に苦手意識がある人は、算数で比と割合の分野を復習することをおすすめします。また、表やグラフを読み解く問題や、初めて読む文章を理解して答える問題も出題されます。表・グラフ、リード文が意図していることを把握する練習を行いましょう。
生物分野:
実験問題や、長文を読んで答える問題が出題されます。どちらもしっかりと文章を読むことが大切です。
単に基礎知識を覚えるだけでなく、それらがどのようにつながっているのかを意識して、考える力を身につけましょう。
地学分野:
図の読み取りや計算問題が出題されます。また、他分野の知識理解を踏まえた上での問題も出題されることがあります。グラフや図の読み取り、問題を解く際に他分野の知識を利用できる柔軟性を身につける練習をしてください。

受験生へのメッセージ

勉強に取り組む際、基礎・基本を大切にしましょう。また、自然現象を知識として覚えるのではなく、なぜその現象が起こるのか、どのようにしてその現象が起こるのかを考えながら勉強できる人たちがたくさん入学してくれることを楽しみにしています。

社会

出題の基本方針

  • 重要な用語や人物など、基礎的知識がしっかりと定着しているかを問う問題を出題します。
  • 知識と知識を結び付けることを通じて、社会的事象の内容や背景が理解できているかを問う問題を出題します。
  • 設問文・リード文や、統計・図表・史料などの資料の読み取りを通じて、社会的事象に対する認識力を問う問題を出題します。

出題内容と学習のポイント

出題内容(2024年度)

大問 第2回入試 第3回入試
1 地理に関する種々の問題から、地理的知識・技能・思考力を幅広く問う問題 「社会問題」をテーマに、地理的知識・技能・思考力を幅広く問う問題
2 「人の関係やその変化」をテーマに、基本的な知識・歴史の流れ・資料の読み取りに関する問題 「神奈川県の歴史」をテーマに、基本的な知識・歴史の流れ・資料の読み取りに関する問題
3 「2023年上半期のニュース」を通じて、日本の政治・社会のしくみについて問う問題。 「SDGsや横浜市の取り組み」をテーマに、日本の政治・社会のしくみについて問う問題。

※大問1;地理的分野 大問2;歴史的分野 大問3;公民的分野

学習のポイント

地理的分野:
産業・人口・自然環境・貿易などから、日本の特徴や日本の各地域の特徴について出題します。日本と関係の深い国や、特徴的な国についても把握しておきましょう。統計資料や地図を読み取る問題もあるので、設問文やリード文を含め、それらの資料から何がわかるのか、時間をかけて丁寧に読み取る学習が不可欠です。
歴史的分野:
特定の時代に偏ることなく、古代から現代までの重要な出来事や人物、しくみなどについて出題します。資料の読み取りや、基礎的知識と資料の読み取りを組み合わせる問題もあります。歴史的事象の内容や背景を問う正誤問題や年代並び替え問題も出題するので、用語や人物について、その内容や背景を説明できるように学習を進めましょう。
公民的分野:
基本的人権、国会・内閣・裁判所、地方自治、選挙制度などを通じて、日本の政治や社会のしくみについて出題します。時事を題材に出題することもあります。学習が遅れがちな分野ですので、まずは漢字で書けるように繰り返し書いて基礎的知識を定着させ、過去問にしっかり取り組んで出題傾向をつかんでください。

受験生へのメッセージ

社会科を含め、あらゆる学習に知識は必要不可欠です。だからまず、知識を蓄える学習をしっかり行ってください。そのうえで、その知識について「なぜ」「どうして」と考え、知識と知識の結び付きを考える。そして、リード文や統計・図表や歴史史料など各種資料にじっくり、粘り強く向き合い、内容を正しく読み取る。こうした取り組みが「考える」土台であり、中学・高校での学習や、大学・社会での学びにつながります。受験生のみなさんは、受験勉強を通じて、わたしたちが生きている社会に対する「見方」「考え方」を深めてください。

英語

出題の基本方針

英語には、実践的なコミュニケーション能力と、基礎を成す単語力や文法力の両方が不可欠です。試験問題は、基礎的な知識から読解力、作文力に至るまで、幅広い能力を測れるよう構成されています。全体の難易度としては、英検準2級程度を目安に作問をしています。

出題内容と学習のポイント

出題内容(2024年度)

大問 帰国生入試
1 語彙文法:四択空所補充(5問)
2 語彙文法:並び替え(3問)
3 短文会話:四択空所補充(3問)
4 長文会話:空所補充(5問)
5 長文読解:客観問題(6問)
6 長文読解:客観問題(3問)・記述問題(1問)
7 和文英訳(2問)
8 自由英作文(1問)

学習のポイント

語彙文法問題:
形式としては、四択空所補充や並べ替えといったオーソドックスなものですので、市販の問題集等で練習をすることが可能です。問題演習を通じて、基礎的な文法事項、品詞や文型、熟語等を定着させましょう。例年、語彙文法問題は差がつきやすいため、しっかり準備を行うことで、合格に近づきます。
会話文問題:
海外経験豊富な帰国生入試の受験生にとって、会話文問題は比較的取り組みやすいようです。現地で見聞きした会話表現を忘れないよう、海外の小説や映画に触れておくと良いでしょう。また、英検にも会話問題の出題がありますので、問題演習をしたい場合には、英検の過去問や問題集が参考になると思います。
長文読解問題:
帰国生といえども、英語で論説文やニュース記事を読むことに慣れている人は少ないかもしれません。海外の子供向けニュースサイトなどで、文章構造を意識しながら、様々なジャンルの英語記事を読む練習を重ねておくと、試験問題の文章も読みやすくなります。また、記述式の問題もありますから、読んだ文章の要約をするなど、内容のアウトプットをする機会を設けると、さらに効果的です。
英作文問題:
限られた時間の中でまとまった量の文章を書かなければいけませんから、日ごろから作文の練習をしておくことが大切です。例年、受験生自身に関わることを英作文のトピックとして出題していますので、例えば英語で日記をつけるなど、日常的に自分自身のことを英語で表現する習慣があると、試験でも対応しやすくなります。最初は辞書を使わずに書き、表現が思い浮かばなかった部分や、表現に自信がない部分に関して、後から辞書で確認をすることで、語彙の拡充にも繋がると思います。

受験生へのメッセージ

みなさんが将来英語を使う時、友人との日常会話であれば、限られたボキャブラリーで十分ですし、文法的に誤っていても全く問題はありません。一方、ビジネスなどの場で、文化や経験を共有していない方とコミュニケーションを取る時は、誤解の生まれないよう、誰でも理解できる英語を使う必要があります。その意味で、「出題の基本方針」でも記した、実践的なコミュニケーション能力と基礎的な単語力・文法力の両方が、中学校以降の英語では大切になってきます。その2つを、私たちと一緒に高め合える人たちとの出会いに期待しています。

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